第10章 もっと♡にゃんこわんこ
バタバタと翔は、ぼくたちの飲み物を用意してくれた。
ぼくも泣いたから、のどがカラカラだった。
「じぶんでのむ…」
「ああ…」
まつもとさんはぼくをソファに下ろしてくれた。
コップをぼくの口までもってくると、手に持たせてくれた。
「こぼすんじゃないよ?さとし」
「にゃ」
もうあかちゃんじゃないもん!
ごくごく一気に飲み干した。
「お、おい…」
「おかわりっ…」
「はいはい…」
まつもとさんはぼくの頭をぽんぽんってすると、翔の代わりにキッチンへ行ってくれた。
「かずも…飲みな?喉乾いただろ?」
翔があいばせんせいの分とかずの分のコップをもって困ってる。
「…とりあえず、俺に飲ませて…翔ちゃん…」
「ああ…」
あいばせんせいはかずを抱っこしたままぐびぐびってお水を飲み干した。
「もう一杯貰ってもいい?」
「ああ」
キッチンからまつもとさんがひょいって顔を出して、水のぼとるをもってきてくれた。
「ごめんね?勝手に漁っちゃった」
「ううん。いいんだよ。潤、ありがとうな」
「これそっちに置いておいて」
「おう」
翔はぼとるを受け取ると、あいばせんせいのこっぷにまた水を入れて、手渡した。
「ありがとう。翔ちゃん…」