• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第10章 もっと♡にゃんこわんこ


でも、かずは犬だよ?
もうぼくたちが来てること、わかってるんじゃないかなあ…?

「かず…」

そっと、階段をのぼりながらよびかけてみた。

遠くから、きゅぅんって聞こえた。

「かずっ!ぼくだよっ!さとしだよっ…」

また遠くから、きゅぅぅんって聞こえた。

「さとし…かず、なんか言ってる?」
「よんでる」
「えっ…聞こえるの?」
「きこえた」
「すげえ…やっぱ耳いいんだな…」

長い階段を登りきって、まっくらなけいだいをあいばせんせいとまつもとさんは照らした。

「ちがう、こっち!」
「おわっ…」
「さとし、待って!」

ふたりをひきずるように、かみさまの家の横に回った。
家の横から裏に回る途中に、ちいさな道がある。
そこを少し降りると、ちいさなかみさまの家がある。

道が狭かったから、あいばせんせいとまつもとさんの手を離してはしった。

「かずっ…むかえにきたよ!」

そこは周りをでっかい木に囲まれてて。
前に翔につれてきてもらったとき、ぼくとかずはここがお気に入りになったんだ。

「かず?かず?どこにいるの?」

きゅぅぅんって、また聞こえた。

かずはかみさまの家の横で、泣いてた。

/ 831ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp