第10章 もっと♡にゃんこわんこ
「だーかーらー!なんでもないって!」
「いいや。なんでもないって面じゃないよ。翔くん」
「そうだよ。かずもさとしも、心配して俺たちに連絡してきたんだから…」
「あっ…あいばか先生のバカ!」
「おい…二回も馬鹿を重ねるなよ…」
「本当なのか?かず」
「ごめなさい…」
…どうしたの…?
かず、翔に怒られてるの…?
眠くて目があかない…
「会社で…なんかあったの?ミスとか…」
「……いいや…そういうわけじゃないんだ…すまんな。心配掛けて…潤」
「いや…俺はさ、お隣だし?いつでも力にはなれるしさ」
「俺だって、車で10分程度なんだから…翔ちゃんが元気ないっていったら、そりゃ力になりたいからさ。」
「雅紀だって、患畜さんまだ居たんじゃないのか?すまん…」
「いいや。今日は手のかかる子は居なかったから…泊まりの看護師もいるし…そんな心配しないで?」
きゅぅぅん…
かずの悲しそうな声が聞こえた。
「かずぅ…」
眠たかったけど、なんとか声を振り絞った。
「あ。さとし…目が覚めた?」
あいばせんせいの優しい声が聞こえる。
「しょお…かじゅいじめちゃだめぇ…」
「い、いじめてないよ?」