第10章 もっと♡にゃんこわんこ
ごはんを食べ終えて、おさらをかずがキッチンに片付けてくれた。
翔はおさらを洗ってるみたいで、まだ戻ってこない。
のこしたから怒られるかなあ?
リビングであいばせんせいに抱っこしてもらってたら、かずが戻ってきてため息をついた。
「もお…翔のせいで、さとしまで元気なくなっちゃった…」
そう言うと、まつもとさんの膝にぽふっと座った。
「なんだろ…体調は悪くなさそうだから、やっぱ会社でなんかあったのかな…?リーマンは辛いなあ…」
「相葉さんや俺みたいに、個人事業主ってわけじゃないからね。しんどいよね、リーマン…」
あいばせんせいとまつもとさんは、なんかお話してるけどぼくにはよくわからないことを言う。
あいばせんせいは「じゅうい」で。
まつもとさんは「いべんたー」なんだって。
ぴくりとかずの耳が動いた。
ふるふるとしっぽも動いた。
「だったら…3人で働けばいいんじゃないの?翔も一緒に」
「はあ…?何言ってんの、かず…」
「無理だよだって…獣医とイベンターとリーマンなんてさぁ…」
「無理なの?相葉先生の病院をもっと大きくするために、3人で働いたら、翔元気になるのに」
あいばせんせいとまつもとさんは目を合わせると、びみょうなかおをした。