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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第9章 からふるどろっぷすす from ドラジェ ─dragee─


「ん…」

もぞっと潤が動いて。
やかましくしてるから、どうやら目を覚ましたようだ。

「あれ…俺…」

目を瞬いて俺を見上げる潤は、とても美しい。
白い頬には、まださっきの余韻の薄い赤色が残って。
額や首筋にはまだ汗が滴って…それが一層、潤の皮膚を輝かせて、彫刻みたいに美しく見える。

なんて、柄にもなく思ってしまった。

きっと、こんな変な流れになっているからだ。
そうに決まってる。
こんなに潤が可愛く見えるのも、ニノが智が…ついでに雅紀が可愛く見えるのは。

「おまえのせいだ」
「…え?…」
「そうだ。潤のせいだ」

ニノが笑いながらベッドに乗っかって、潤に覆いかぶさった。
ギシリとベッドが揺れた。

「そうだそうだ。潤くんのせいだよ!」
「そうふぁそうふぁ!」

ベッドの向こう側からも声が聞こえてきて、潤は目を白黒させてる。
またそれも可愛いじゃねえか…

「なんの…こと…?」

キョロキョロとみんなの顔を見ると、最後に俺の顔を見た。

「…潤…?」
「うん…なに…?」
「ここにいる、全員欲しいか?」
「え…?」

キラキラ…潤の目が輝いた。

「俺は、潤が欲しいよ」
「…ほんと…?」
「おまえは…?潤」

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