第9章 からふるどろっぷすす from ドラジェ ─dragee─
潤に覆いかぶさってるニノがふふっと笑った。
「俺も、潤が欲しいな…」
可愛らしく言うと、智と雅紀を見上げた。
それを見た、ベッドの向こう側に居たふたりが転がってきて、潤の顔を覗き込んだ。
またベッドがゆらゆら揺れた。
「俺も、潤くんが欲しいよ…」
雅紀が優しく優しく、潤に囁きかける。
「俺もだよ。潤は…?」
智が少しオスの顔して、潤を見下ろした。
「俺…?」
また全員の顔を見渡して。
それからゆっくりと、小さく頷いた。
「…欲しい…みんな、欲しい…」
ニノが顔を上げて、俺と目を合わせた。
智と雅紀も俺を見た。
「んじゃ…決定」
全員、ニタリと笑った。
「これから…全員で、おまえのこと可愛がってやるよ」
ぶるりと潤が震えて。
「嬉しい…」
小さな小さな声で呟くと、可憐に笑った。
可愛い
可愛いは正義だ
そんな潤の体を、ニノがぎゅうっと抱きしめた。
「んじゃ…続きねっ…」
「あっ!ニノ、ズルい!今度は俺だろ!?」
智がぐいぐいとニノの肩を押してる。
おお…なんか偉い男らしい。
「無理だって!俺もう元気だから、俺だろ!?」
雅紀は智の肩をぐいぐい押してる。
「んだあ!うっさい!そっちでふたりでヤッてればいいだろ!?この天然コンビ!」
「なっ…なにそれ?!」
戸惑った潤が、そっと俺を見上げた。
ふっと笑ったその顔は…
さっきまでの可憐な笑みではなく。
愛される喜びと自信に満ちた、ネコの顔だった。
「ふ…愛してやんよ。潤」
「うん…愛して…翔」
永遠に…
俺ら4人で可愛がってやるからな
潤
愛してるよ♡
【END】