第9章 からふるどろっぷすす from ドラジェ ─dragee─
「えー…なんかそれなら俺も体験しときゃよかった…」
「そうだよねえ…俺なんか夢中になっちゃったから、ぜんぜんソッチのこと考えてなかった…」
ニノと智がギャルみたいに小首をかしげながら、ねー?って言い合ってる。
「反りかあ…俺、そんなことまで考えたことなかったなあ…」
雅紀が興味津々でニノと智を見てる。
「でっかけりゃいいって思ってんでしょ?」
「えっ…」
なぜバレたと雅紀の顔に書いてある。
「ちーがうのよねぇ…ね?智?」
「うんっ…違うんだよおお!」
「えっえっ…そうなの?そんなもんなの?」
雅紀が焦って俺の顔を見た。
だからなぜ…って俺が両刀だからか。
「んー…まあ、雅紀はタチだからわかんねーかもだけど…やっぱ、相性っていうか。中の形状、人によって違うからな」
「あっ…あああ!相性ってそういうことかあ…」
「俺の場合、松本潤の反りがちょうど前立腺に当たるっていうか…まあ、ぴったりだったんだよな」
「へえ…」
智がじっと俺を見てる。
またほわんとした顔してるから、なにか思い出してんだろう。
ニノは複雑そうに雅紀の顔をみて、ため息をついてる。
「あんた…俺も智も抱いたのに、よくわかってないわけ?」