第9章 からふるどろっぷすす from ドラジェ ─dragee─
少し手の中に持っていたティッシュを捏ねると、後ろにおいてあるゴミ箱に投げ入れた。
ケツをこっちに向けたまま、暫くこっちを見ない。
かわいいケツじゃないか…
「…それに、あんなに可愛くなるなんてさ…反則だと思わない?翔さん」
そう言って、ケツ越しに俺を見た。
「お…?」
少し、潤んでる目がニヤリとした。
ニノの野郎…俺にどうしても言わせるつもりだな…?
「えっ…?翔ちゃんも?」
「翔ちゃんと同じお客さんってこと!?」
天然二人が気づいてしまったじゃないか。
ま、ニノの話も聞けたから…ここいらでネタバラシしてもいいかな…
「松本潤」
そう呟いたら、天然ふたりはびくっと背筋を伸ばした。
「なっ…えっ!?」
「翔ちゃん…?なんで!?」
あたあたしているのを、眺めていたら、ニノが座布団に座り直した。
「だあからあ…さっきから俺たちが言ってるのは…同じ人なの」
「えっ!?」
「嘘っ!?」
ニノがこっちをみるから、説明してやった。
「だから…最初が智だろ?その次がニノ…で、その次が雅紀。最後に俺ってわけ」
「え…翔ちゃん、全部知ってたの?」
「まあ…俺、だって潤から全部聞いてたもん」
「やっぱり…」
ニノはうんうんと頷いてる。
智と雅紀は呆然としている。