第2章 今日の猫来井さん③
「あれ…?」
買ってきたものを作るもの順に並べていると、疑問が湧いてきました。
猫宮さんは猫野さんと、相当仲良くしてらっしゃいました。
私の前で平気でマウストゥーマウスでちゅっちゅと、ごあいさつをされるくらい…
しかし、先程は猫本さんとあのようなことを…
「…もしかして…!」
浮気!?
ぞわわわと鳥肌が立ちました。
わたくし、見てはいけない現場をみてしまったのでしょうか!?
「家政婦は見た…?」
しかし、ですよ?
猫本さんも猫宮さんも…いえ、猫野さんも猫葉さんも…私のことを全員であのように…
「ふにゃあああ!!!」
思い出してはいけないことを思い出しました!
仕事中なのにっ!
いや、あれも仕事中の出来事でございました…
それも二回も!
「なにしてんの?」
ダイニングテーブルに手をついて、必死で忘れようとしておりましたら、また真後ろから声が聞こえました。
「ふぎゃっ…!」
慌てて壁まで飛び下がると、また猫本さんが立っていらっしゃいました。
「ぶっ…くっくっくっ…」
笑いをこらえながら、私の方に歩いていらっしゃいます。
「だから…なんでそんな避けるのさ…」