第2章 今日の猫来井さん③
はてなをたくさん浮かべながらお買い物を大量にして、猫宮さんのマンションに戻りました。
「あら…」
マンションの鍵は開いておりました。
「あの~…入りますよぉ~???」
つい、猫族の癖でそっと猫宮さんのお宅に上がり込みました。
「にゃ?」
ダイニングと寝室の扉が開いたままになっています。
なにやら、そこからこしょこしょ声が…
「猫宮さん?」
ひょいっと覗き込んで声を掛けると、突然ベッドの上にかかっていたお布団が飛び上がりました。
「にゃあっ…」
何事かと腰を抜かしていると、お布団の中から猫宮さんが顔を出しました。
「な、なんだ…猫来井さんか…」
「ふぅ…」
ぼふっと猫本さんまで…
「にゃ、にゃ…!?」
「あー…あれだよ。あいさつ。あいさつ」
「へ?」
あいさつなら、先程されていたではありませんか…
しかしなにやら…お二人とも真っ赤な顔をしておいでで…
「あー…」
いくら鈍い私でも察しました。
このおふたり、デキている!
「す、すいませんでした~…」
そそくさと、寝室のドアを締めました。
「ごゆっくり~…」
ドアの外から声を掛けると、さっさとダイニングテーブルに買ったものを広げて…
「始めるにゃ…」