第8章 遠別
風呂から上がって、お互いの体を拭く。
そのままリビングに敷いた布団へ、キスしながら雪崩込んだ。
もう既に息が上がってる。
「はぁっ…ね、もう…」
「だめ…ちゃんと解してから…」
性急にねだる君は子供みたくて。
ローションを纏わせた指で、君の後口に触れる。
「は…やく…お願い…欲しい…」
「待って…いい子だから…」
駄々っ子みたいにねだる君は、潤んだ目で俺を見上げてくる。
指に力を入れて、襞の奥へ指を挿れた。
まだ湯上がりで温かいそこは、柔らかく俺の指を飲み込んでいく。
「っ…ぁ…もっと…奥…」
「ん…」
君の鎖骨から首筋を舌と唇で辿りながら、指をもっと奥へ沈めた。
ゆっくりとそこを押し広げるように指を動かすと、君の腰が揺れて。
もっと奥へとの俺の指を飲み込むように、蠢いてる。
君の耳たぶを唇で挟み込む。
「ん…っ…」
耳にキスすると、逃れようと身を捩って。
逃げないように首の下に腕を通して、肩を掴んだ。
こめかみにキスすると、ぎゅっと後口は俺の指を締め付ける。
「…愛してる…」
「ん…俺、も…あいし、てる…」
ますます指が飲み込まれていく。
君は、顔をこちらに向けると自分で、自身を握りしめた。
そして、妖艶な目で俺を誘い込む。
「来て…?」