第8章 遠別
「お願いっ…ああっ…あっ…嫌っ…」
もう訳がわからない。
気持ちよすぎて、脳みそ煮えそう。
ジワリ、俺自身の根本が熱くなる。
今まで感じたことのない熱。
「やだっ…なにこれっ…」
その熱が、下腹や陰嚢まで降りていって。
腰から下が焼けるかと思うほど熱い。
なのに足先からは、ぞわりとなにかが這い登ってきて。
それが腿まで到達すると、全身の毛を逆立てた。
「やあああっ…やだっ…やあっ…」
体験したことのない物が、自分の体の奥底から湧いてくるのが怖い。
なのに…
その快感は、物凄くて
力任せに君を振りほどくこともできない。
ぬるぬると亀頭ばかり舐められて、唾液が伝って俺自身を濡らしていく。
根本の髪ゴムが水分を含んで、ますます戒めがキツくなる。
あっという間に、腿から這い上がってきたゾワリとした物は、背中から脳天まで到達した。
一瞬、頭が真っ白になって。
身体が勝手に仰け反った。
「やっ…あああああっ…」
ビクンビクン身体が跳ねて。
勝手に跳ねて。
失神するかと思うほどの快感が突き抜けていった。
「…やった…」
小さく君が呟いた。
「ドライで、イカせてやった…」
嬉しそうな声を聞きながら、意識が遠くなっていった。