第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~
「ジュンフィス…俺もっ…」
ジュンフィスの身体を引き寄せて、ぎゅっと抱きしめた。
お腹を突き刺すような痛みが走ったけど、抱き寄せた背中に腕を回して、しがみついた。
「愛してるっ…」
「シャトシ…」
ずるりとジュンフィスが抜け出て行く感覚がする。
「ひゃ…っぁ…」
ぞわりと大きな快感が上ってきたかと思うと、すぐに突き上げられる。
快感に浸る暇もなく、鋭い痛みが走る。
けど、それよりもなによりも…
ひとつになれた嬉しさで、そんな痛み気にならなかった。
「シャトシ…」
心配するような声に、痛みを気づかれないように、少し腰を動かした。
内臓が引き攣ったみたいに痛かったけど…それより、ジュンフィスに気持ちよくなって欲しくて。
「っ…シャトシっ…」
「いいからっ…ジュンフィス、気持ちよくなって…?」
それでも、堪らえようと動きが止まるから。
腰を下から突き上げた。
「こ、コラ!人が我慢してるというのに!」
「だってぇっ…」
「焦らずともっ…」
ふうっと一回息を吐き出してから、ジュンフィスは体を起こした。
俺の顔を困ったように見ると、頬を手で包んでくれた。
「焦らずとも、俺は逃げぬ…」