第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~
少し驚いた顔をしたけど、もういいや。
寝転がったまま、ジュンフィスの頬を撫でた。
「ジュンフィス…欲しい…」
「シャトシ…」
初めてだけど…
勇気を出した。
ジュンフィスの手を握って、俺のお尻を触らせた。
「俺、し…したこと、ないんだけど…」
ジュンフィスの手、熱い。
その手が、さわっと俺の尻を撫でた。
「ああ…」
少し、低い声で返事をすると、ふうっと息を吐き出した。
「俺も、欲しい」
いきなりがしっと尻を掴まれて。
「ひゃっ…」
「もう、妻になったんだからな…遠慮はせん」
「う…うん…」
やっぱり…前は、遠慮してたのかな…
最後までしなかったし…
ジュンフィスなりの…愛情表現だったのかな。
大事に…してくれてたってことだよね…?
胸がキュンとした。
「俺も…遠慮、しない…もん…」
そっと、俺の腰をジュンフィスの腰に擦りつけた。
ジュンフィスの熱いのが滾ってるのを、腿で感じた。
嬉しくなって、口を開けながらジュンフィスの唇に齧り付いた。
すぐに出てきた舌に、自分の舌を絡ませると、体の奥が熱くなってくる。
唇と唇の間から出る、粘着質な音が部屋に響く。
ジュンフィスが起き上がって、唇をつけたまま覆いかぶさってきた。