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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


「シャトシ…」

ふわりとジュンフィスが俺を抱きしめた。

もう外はすっかりと日が落ちて。
真っ暗な外からは、何も音が聞こえてこない。

とても静かで…

「ジュンフィス…一体、どうなってるの…?」
「だから…これで全部終わったのだ。あの道具も封印したし、ニノシスの呪術ももう使えない。これで終わった」
「え…そう、なの…?」

でも…ニノシスは…
それに、サクミル王子も…なんか凄く意味深だったけど…

「大丈夫だ」

そうきっぱり言い切ると、起き上がってカウチを降りた。
ベンチの上に置いてあるツボを手に取ると、ニヤリと笑った。

「シャトシ…」

そのまま俺を抱き上げると、寝台まで運ばれて…
俺のこと座らせると、ジュンフィスも寝台の上に座り込んで。

しばらく俺の顔眺めていたかと思ったら、目を閉じた。

「あ…え…?」

ジュンフィスの顔が近づいてきた。
唇が重なる。

熱い唇…
ジュンフィスの唇だ…

「ジュンフィス…」
「ん…」

ジュンフィスの身体を引き寄せて、一層深く口付けた。

「うれ…しい…」
「ああ…」

こんな日が…来るなんて…

ぎゅっとジュンフィスの腕が俺を抱きしめる。
その体温がとても愛おしい。

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