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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


まじまじと3人の顔を眺めて、そしてジュンフィスに視線を戻す。

ああ…帰ってきたんだ…
やっと俺の居場所に…

ジュンフィスが俺の手をぎゅっと握り返した。

「もう安心するが良い…なにも起こらぬ」
「でも…」

ニノシスが…生きてるうちは、また命を狙われる。
また現代に戻されてしまうかも知れない。

っていうか…
どうして俺は、ここに帰ってこられたんだろう?

「姉上の…ニノシスのことか…?」
「うん…それに、どうやって…どうやって俺をここに呼べたの?」

”あの場所に、会いに来てくれたから見つけられた”

さっきジュンフィスはそう言った。

「…姉上にできて、俺にできぬことはない!」

がばっとジュンフィスが体を起こした。
そして俺の肩を両手でガシッと掴むと、ものすごい近くまで顔を近づけてきた。

「えっ…?な、なにを?」
「だから…シャトシは知っておったのだろう?姉上が怪しげな呪術を遣うことを…」
「え…まあ…」

だって、そのせいで俺、ここに連れてこられたんだし…

「姉上にできて、俺にできぬ訳がない!」
「えええええ!?いや…そう、だろうけどさあ…」

俺の予想だと…

ジュンフィスを…
自分の夫を思うあまり、ニノシスの魂が現代で悪さをするようになったのかなって…

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