• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~







気がついたら病院に居た。

真っ白の天井に、鉄パイプのベッド。
ここが現代なんだって、おぼろげにわかってきた頃、病室のドアからマサスが入ってきた。

「おーちゃん!大丈夫!?」
「え…?」

マサス…じゃない…

「相葉…」
「そうだよおお…もお、心配したよお…!」

泣きながら俺の手を握った。

「意識戻らないんだもん…やっと見つかったと思ったのに…」

その握られた手を見ていたら、やっと頭がはっきりしてきた。

「ニノシスは?」
「えっ…?」
「俺と一緒に居たでしょう?ニノシスは?」
「おーちゃん…?」

相葉が戸惑っているけど、起き上がって腕を掴んだ。

「ニノールだよっ!あいつ、居るだろ!?」
「ま、待って…ニノールなんて居なかったよ?」
「えっ…?」
「おーちゃん、一人でナイル川の岸辺で倒れてたの。しかもメンフィスだったんだよ!?」

メンフィス…イネブ・ヘジ…

「ニノールはおーちゃんが居なくなってからも、必死で探してくれてたんだよ?もしかして、ニノールが助けてくれたの?」
「ちがう…」

違う俺は…

「ニノールは…」
「それが昨日から姿が見えないんだ…どこいったんだろ?」

/ 831ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp