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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


「ふが…ふが…」
「えっ…サクミル王子…!?」

サクミル王子が猿ぐつわされて、腕と足を縛られてる。

「どっ…どうしたの!?」

どうやら、薄暗くてよくわからなかったけど、サクミル王子の足に躓いてしまったようだった。

慌てて猿ぐつわを解いた。

「シャトシ!逃げろっ!」
「えっ…?!」
「ニノシスが怒り狂っておまえのこと探してるぞ!」
「えっ…えっ…!?」
「ジュンフィスと…なんかあったのか?」
「え…えと、その…」

最後まではしてないけども…

あった。

「は、はーん…」
「な、なんだよ」
「ヤった?」
「や…ってないもんっ!」
「へえ…?」

疑わしい目で俺のことジロジロ見るから参った…

「とにかく、これ解いてくれ」
「あ、うん」

とりあえず、先に腕の縄を解いた。
足の縄を解こうとサクミル王子のほうにかがんで、解いた瞬間…

「危ないっ…」
「うわっ…」

急にサクミル王子に抱きしめられて、床に押し倒された。

「なっ…なにっ!?」

ガツンと凄い衝撃が来た。

「う…」
「サクミル王子!?」

起き上がろうとしたけど、サクミル王子の手が押し止める。

「ニノシス…」
「えっ…」

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