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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


「む…無理だよおっ!」

あんなもの、入るかっ…
慌てて自分のお尻を押さえて、ジュンフィスから身体を離した。

「なにが無理なのだ。大丈夫だ。サクミルだってあのように…」
「や、やだよっ…俺はっ…」

ホモじゃないっ…

ホモじゃないのに…でも、なんでジュンフィスを可愛いって…
好きだって思うんだろう…

「…シャトシ…?どうしたのだ…?」
「もお…わかんないっ…」

蚊帳の薄い布を掴んで、勢いよく捲くりあげた。
そのまま服を掴んで外に出ると、走り出した。

「ま、待て!シャトシ!」

ジュンフィスの声が聞こえたけど、無視して走った。

部屋の中にいるときはわからなかったけど、もう外は薄暗くなっていて、夕方になってたみたい。

ジュンフィスが追いかけて来ないのを確認して、途中で服を頭から被って着た。
ビーサンみたいな皮のサンダルは忘れちゃったからしょうがない。
トボトボと、裸足のまま歩き出した。

ペタペタと大理石の床に音が響く。

「俺はホモじゃないっ…ホモじゃ…」

でも…ジュンフィスは好きだ。
どうして…?
どうしてなんだろう…

「…うわっ…」

もうすぐ自分の部屋というところで、なにかに躓いて、コケてしまった。
薄暗いから、最初なにに躓いたかわからなかった。

「な、なに…?」

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