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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第1章 仄暗い奈落の底から -sequel -






翔ちゃんのこと手に入れたかったら、身体を奪え




あいつらは、そう言った


その言葉の、衝撃の大きさと甘美さに身体が震えた。

「できるわけない…」
「和也…」
「そんなことしたらっ…本当に翔ちゃんは俺たちのこと…」

嫌われる。
永遠に失ってしまう。
そんなことできるわけがない。

「でも…」
「だめだよ…智っ…」
「あいつらがなんの根拠もなく、あんなこと言うか…?」
「え…?」
「”あの二人はそれを一度乗り越えたんだから…”、”できるはずだ”……」

それは、あの探偵さんの撮ってきた音声データの潤のセリフ。

「翔くんは、これを頷きながら聞いてる…もしかして、和也…」
「智…?」

目が、きらめくように光った。
突然すごい力で引き寄せられると、きつく抱きしめられた。

「翔くんは…奪われるのを、待ってる…?」

甘い、甘い…

それは、南国の果物みたいに甘い誘惑…

「あっ…」

強引に智が俺の腕を引いた。
そのまま、カウンターにうつ伏せに身体を押し付けられる。

「和也…」

俺のジーパンを智が無理やり刷り下げる。

「智!?」
「できる…俺たちは…」

そこに熱い智の塊が押し付けられた。

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