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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


「大丈夫だっ」
「へ…?」
「おまえはただ、俺の側に居ればいい」

そう言って、俺の唇に触れた。

「おまえが母なるナイルの娘なら、俺は太陽神ラーの子…」
「ジュンフィス…」

違うのに…俺はただの考古学者なのに…

「我らが結ばれれば、我がエジプトは最強になる…」
「で、でも…」
「俺の妻になれ、シャトシ」

また…
とっても不安げな目で俺を見る。

「俺の側から離れるな」

子供みたいに…必死に。

「うん…わかった…」

途端に、ぱあっと花が咲いたように笑顔が零れた。


俺…
なんてこと言ってしまったんだ!?


「よおしっ…次の満月の夜!婚儀だっ…!」
「まっ…待って!あのっ…」

飛び上がるほど喜んでるジュンフィスは、俺の話なんて聞いてくれない。

か…可愛いじゃねえか!こんちくしょう!

「そなたには豪華な衣装を作ろう。エジプトの王妃になるんだからな!」

キラキラ輝いた顔で言われると、もうどうでもよくなってくる。
いや、良くないんだけどさあ…

「それまでここは取っておいてやろう…」

そういって俺のむき出しのおケツをさらっと撫でた。

「にゃっ…!?」

あ…そっか…!
男同士って、ここ使うのか!

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