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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


「なぜこのように…胸が苦しいのだ…」

ジュンフィスの長い髪が、俺の顔に垂れ下がってくる。

震えてる…?
ジュンフィス…

「教えてくれ…シャトシ…」

ジュンフィス…
それって…

それってさ…

少し腕に力を入れて、ジュンフィスの肩を押した。
身体を起こして座ると、伏せているジュンフィスの髪を撫でた。

「ジュンフィス…」

少し、顔を上げた。
俺のこと、涙にあふれる目でまっすぐに見上げてくる。

「それは、さ…」

頬に流れていた涙を、親指で拭う。

「それが…すきってことだよ…?」

そう言うと、またジュンフィスの目がまんまるに見開かれて。
それから、座ってる俺にしがみつくように抱きついてきた。

「シャトシっ…これがすきというものなのかっ…」
「うん…多分…」
「これが…こんなに熱いものなのかっ…」
「うん…」

俺も身体が熱かった。

ジュンフィスと、もっとくっついて…
もっと一緒に気持ちいいこと、したくって…

熱い…

「なんでかわからぬが、おまえの顔が見たかった」
「うん…」
「なんでかわからぬが、おまえと寝たかった」
「うん、うん…」
「…おまえと離れ難かった…」
「うん…俺もだよ…?ジュンフィス…」

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