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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


胸の奥が、すごくあったかくて…
なんだろ…
これって…しあわせ…っていうのかな…?

そう思ったら、ぽろっと涙が出てきた。

「スゴイ…」
「え…?」
「セックスって凄い…」
「せ…?え…?」


好きだ


俺、ジュンフィスのこと好きになった


たったこれだけのことなのに
ジュンフィスは古代エジプトの王なのに

…男なのに…

ジュンフィスが俺の手で気持ちよくなったら、胸が張り裂けそうなくらい嬉しかった

今まで、いろんな女の人とセックスしても、こんなふうになったことない

それは…きっと…

「シャトシ…?」

戸惑った顔をして、俺の涙を拭うジュンフィスが、愛おしい。

「ジュンフィス…」

俺も手を伸ばして、ジュンフィスの頬に触れた。

「すき…」

素直に思ったことを口にしたら、ジュンフィスの目がまん丸く見開かれて。

「え…?」
「ジュンフィスがすき…」

伝えずにはいられなかった。

生まれてはじめて感じた、この感情を。
伝えずにはいられなかった。

嬉しくて、泣けて…

きっとジュンフィスにはいっぱい女の人や…
サクミル王子みたいな恋人がいる。

それでも構わないって…思った。


ジュンフィスが、欲しい


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