第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~
「シャトシっ…もうっ…」
ジュンフィスの切羽詰まった声が聞こえたかと思ったら、俺とジュンフィスのをまとめて握ってた手に、ジュンフィスの手が重なった。
「あっ…ジュンフィスっ…」
激しく手を動かされて、意識が飛びそうなほど気持ちよくなる。
「シャトシっ…」
ジュンフィスは短く叫ぶと、俺の唇にかぶり付くようにキスをしながら果てた。
手と腹に、ジュンフィスの温かい精液が飛んできて。
「あぁ…っ…」
その声が、快感の声だってわかったら…
すごくすごく嬉しくなって…
びくりとジュンフィスが最後の一絞りを出したら、ぎゅうっとジュンフィスに抱きついた。
「…シャトシ…」
「ジュンフィス…嬉しい…」
「嬉しい…?」
「うん…気持ちよくなってくれて…」
そっとジュンフィスの顔を見た。
少年みたいに頬を紅潮させて…
気持ちよかったってわかって…
「すごく…嬉しい…」
なんか泣きそう…
「シャトシ…嬉しいというのに、なんでそんな悲しそうな顔をする…」
戸惑ってるジュンフィスが俺の頬を手で包んだ。
「わかんない…なんでだろ…」
今まで…
セックスでこんな気持ちになったことなんかなくて…
本当に俺、どうしちゃったんだろ…