第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~
そんなこと、してもらったことなくて。
小さい頃、親に撫でられた以来で。
なんだか、くすぐったい。
でも、悪くなくて。
なんか気持ちいいくらいで。
髪って…性感帯なのかな…
どんどん、気持ちよくなってくる。
それと同時に…
無心で俺を見てる顔を見てたら、なんだかきゅってして。
胸が、きゅって…
だから俺も、ジュンフィスの長い髪の頭にそっと触れた。
「…さっきの…」
「え…?」
「さっき、シャトシが頭を撫でてくれて…嬉しかった」
ぽそっとそんな事言うから、もっときゅってした。
ジュンフィスの頭をそおっと撫でた。
気持ちよさそうに目を閉じる。
サラリと、黒髪が俺の顔に降りてきて。
そっとその髪をかき上げながら、ジュンフィスの唇に
キスを
した
だって、したくなった
唇、柔らかくて
熱くて
気持ちいいんだもん
胸が…きゅっとするんだもん
閉じている、ふっくらとしてる唇を開けさせたくて。
舌でその唇を辿ると、ちょっとだけ口が開いて。
その中から、ジュンフィスの舌が出てきて。
俺の舌を絡め取った。
甘い…な…
人の唇って、こんなに甘いんだ…
少しだけ舌を自分から絡ませたら、もっと甘くて。
もっと、欲しい