第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~
なんとかそれだけ小さな声だけど伝えたら、やっと手が離れていった。
体中の力が抜けて、ジュンフィスにより掛かるように脱力していたら、抱き上げられた。
「ふふん…このようなときは、シャトシも可愛いくなるのだな」
笑いを含んだ声で言われて、恥ずかしくて消えたかった。
俺だって想定外だよ…あんなふうになるなんて…
一体、何でなんだろう…
「う…うるさい…」
「おお。口だけは達者なのだな」
そう言いながら、ジュンフィスは箱庭から出て、王宮の中に入っていく。
ぎゅっとジュンフィスの首根っこに抱きついて、目を閉じた。
なんだか、俺が俺じゃないみたいに、変だ。
胸が…なんか、変だ。
ジュンフィスの匂いがする。
すごく、いい匂い。
花みたいな、いい匂い。
そのにおいを感じてたら、身体の芯が…また熱くなってくる。
どうしちゃったんだろ…俺…
アソコ、またジンジンしてきた…
なんか、変…
「ん…ぁ…」
俺ので濡れちゃったワンピースの布が、俺のアソコに触れて疼く。
「なんだ…どうした…そのような声を出して…」
また笑いを含んだ声が聞こえて、本当に恥ずかしくて。
抱きつく腕に力を入れて、一層ジュンフィスにくっついた。