• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


「わあ…」

デザインは太陽の船によく似ていた。
それよりも、もっと大きくて広いけども。

ああ…やっぱりここは、エジプトの古王国なんだ…

「スゴイっ!スゴイっ!」

もっとよく観たくて、マツーオカ将軍を引っ張るように近づいていく。

「な、ナイルの娘っ…」
「早く!早く!将軍っ!」

ワンピースの裾が邪魔で、ちょっと持ち上げて小走りになる。

船着き場は石畳になっていて、広大な広場になってる。
その向こうにはいくつもナイルを下る船が見える。
その船からこちらに手を振っている。

「わ~!すごーい!漁の帰りかな?」
「ナイルの娘…」

マツーオカ将軍は苦笑いしながらもついてきてくれる。

「そんなに走っちゃだめですっ!ナイルの娘!」
「そうですよお!コケちゃうんだから!」

ダーオカとマサスも慌ててついてきてるのが可笑しい。

「あ…王がいらっしゃいましたよ…」

大きな船の近くで、大きな人だかりができている。
迎えに来た民衆の一段上になっているところに、ジュンフィスが立っていた。
民に向かって、偉そうにえっへんしている。

「わー!偉そう!」
「こ、これ!ナイルの娘!」
「あっ…そっか、偉いんだもんね…」

/ 831ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp