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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


「サクミル…」
「ね…ジュンフィス…いいだろ…?」

なんだか、顔を近づけて…
そんで…ちゅーしてるっ!!

「う…うわぁぁぁっ…」

見てはいけないものを見たようで、目を手で覆い隠した。
だって、あんなふたりとも、男じゃんっ!
俺よりも背が高いし、俺よりも筋骨隆々じゃん!
な…なんでっ…あのふたりがっ…!?

って、さっきから、「俺でもいいだろう」って言ってたのって…
そういうことだったんだ!

妹を嫁がせようとしてるのに…いいのかよ!?

「うそおん…きょうだいどんぶり…」←なにげに下品な大野

まあ…でも…
古代じゃ珍しいことじゃない。
エジプトだってヨーロッパのハプスブルク家だって、近親相姦の末に健常な子が生まれなくなって、直系の血が途絶えて、王朝が何度も滅びてる。

娘が父に嫁ぎ、妹が兄に嫁ぎ…
そんなことを繰り返して、王朝の財産が散らばらないようにしてたんだ。

「いやでも…もーほーは…記録ないよなあ…」

日本じゃ、飛鳥時代から江戸期に掛けて、そういう文化が確認されてるけども…

エジプト古王国時代だと…少年愛を禁止する神様がいるくらいだから、少年愛なもーほーはあったとは思うんだけど…

「こいつら、成人男子じゃないかあ…」

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