• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


そして、高貴なお育ちらしい傲慢さで、俺を見下ろした。

「私はアッカドの第一王子、サクミルだ」

やっぱり!アッカド帝国の王族だったか…!
アッカド帝国とは、今のイラク付近にあった帝国で、メソポタミア文明の流れを汲んでいる。
考古学者の一部では、史上最強の帝国とも呼ばれている。

「ふん…こんな馬鹿な女でもジュンフィスは満足なのか…」

ベッドに乗っかってきて、俺の隣にどさっと寝転んでしまった。

「な、何してんだよ!サクミル!」
「今日はここで寝るからなっ!ジュンフィス!」
「てめえ、出てけ!今日はシャトシと寝るんだからなっ!」

ジュンフィスも乱暴にベッドに乗っかってきた。
グラグラとベッドが揺れる。

「…妹と寝るなら、出ていってやってもいいがなあ…?」

ギロリとサクミル王子がジュンフィスを睨んだ。

「ああん!?だって、お前の妹…好みじゃないんだもん…」
「また、もんっかよ!そんな拗ねた顔したって、どかねーからなっ!」

なんかスゴイ会話してんだけど…

妹ってことは…アッカドの王女だよなあ…
エジプトに嫁入りさせようってことだろ?

で、なんで兄貴の第一王子がここにいるんだ…?
しかも櫻井教授とそっくりな顔で…

「ん…?」

サクミル王子は俺の顔をまじまじと見た。

「そなた…平たい顔族か…?」
「あ、うん…まあ…」

つか、サクミル王子も相当日本人顔なんだけど…
つか、見れば見るほど、櫻井教授にそっくりなんだが。

「へえ…よく見ると、可愛い顔をしておるな…」

/ 831ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp