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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


お酒って…古代では催淫効果があるって言われてたんだよなあ…

「あの…ジュンフィス…」
「ああん!?」
「あっ…ごめっ、そのっ…王、さま…?」
「なんだ」

ぎゅうぎゅうと押し付けていたコップを引っ込めると、俺の方に向き直ってくれた。

「あの、そのぉ…」


さっきの女官の言ってたこと…

お手が付くって…
やっぱ、そうだよなあ…

そんで、絶倫ってハッキリ言ってたから…
やっぱ、絶対そうだよなあ…

俺、やられちゃうんだよな?

どうしよう…俺、ソッチ系じゃないのに…


「どうした…?」

少し、ジュンフィスの声が、低い。
俺に向かってそっと手を伸ばしてくると、頬を包んだ。

「本当に平たい顔をしておる…そなた、海の向こうから来たのか?」

なんだか、さっきと打って変わって、とても静かに見つめてくる。
まつげがとっても長くて…その奥の瞳は、純真で…

吸い込まれるように、その目を見てしまった。

「そ、の…うん…海の、向こうから…来た、よ…?」

頬を撫でている手が気持ちいい。
体がさっきからほわほわと暖かくて。

なんだか眠ってしまいそうな気持ちよさに襲われた。

「…そなた、名は…?」
「え…さ、とし…」
「しゃとし…?」
「ちが…ぅ、さ…と…」

話してる最中なのに、眠くて眠くて…←血糖値上がりすぎ

目が勝手に閉じてしまった。

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