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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第7章 大野の紋章~考古学者大野智の憂鬱~


「ちょっ…違うっ…」

たくさんの軍人らしき男に取り囲まれた。
俺を取り押さえようと一斉に飛びかかってきた。

「違うって、相葉っ…ちょっ…」

なんでそんなにキャラ違うんだよーーーー!
ドッキリやり過ぎだってばーーーー!

「待て!その方に触れるなっ!!!」

叫び声が聞こえたかと思うと、俺を掴んでいる男たちの手が薙ぎ払われた。

「ダーオカ!」
「ご無事ですか!?ナイルの川の神よ…」
「え…は…?」
「あなたをこっそりと追っていました…すいません。こんなことになって…」

びしょ濡れのダーオカが俺を庇うように抱きしめてきた。

「この方はなあ!ナイルの川の神なんだぞ!俺は見たんだ!」

な…なんですって…?

ざわっと男たちの輪がざわめいた。

「男…おまえ、一体何を言ってる…?」

相葉が少し慄いた表情で身を乗り出した。

「この方は、異世界から来たんだ…ほら、見ろ!この美しい顔を…!」
「いや、それは…東方に住むという平たい顔族だろう!?」
「違うのだっ…俺もそれは疑った…!でも、見ろ!この方は、ナイルのワニに襲われても、傷一つ負っていない…!」

あれ…そういや、噛まれたの服だし…
どこにも怪我してないよなあ。
痛くないし。

慌ててスカートを見てみたら、ビリビリに破けてた。

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