第1章 仄暗い奈落の底から -sequel -
引き裂くような痛みが走った。
でも、智を止めることができなかった。
「和也…」
苦しそうな声。
「ごめん…」
「いい…から…」
喉の奥が引きつったように声がでない。
嫌という程、智の存在を身体の奥に感じてる。
智も痛いはず。
でも…今はこの痛みが、罰を受けてるようで…
安心する。
「もっと…奥、来て…」
智の腕を引くと、俺の上に覆いかぶさってきた。
「愛してる…かず…」
「ん…智…ずっと傍に…居て…」
ずっと一生…一緒にいようね…
「愛してる…さと…」
ぐいっと突き上げるように、智が俺の中を突き進んだ。
「あっ…あ…」
痛みで思わず力が入るけど、智は力強く俺を突き上げ続けた。
「はぁっ…あぁっ…」
痛みが、快感に変わった瞬間、智の動くスピードが早くなった。
「あっ…待ってっ…も、イキそっ…」
「和也…もう、我慢できね…」
「さとっ…あっ…あああっ…気持ちいいっ…」
ぐちゅぐちゅと湿った音
皮膚の当たる音
ベッドの軋む音
智のきれいな身体のシルエット
快感を伝える吐息
痛み
すべてが俺を奈落に落とす
ねえ…ずっと、ずっと…
一緒にいようね…
ああ…ずっと、一緒に…
快感の奈落の底で
這いずり回ろう