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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第6章 夏の終わり


『今日は休みで…電話は転送にしてるんだけど、出られなくてごめんね…で、和也くんだよね?どうかしたの?』

俺の事を覚えててくれたみたいで、すぐに相葉先生はわかってくれて助かった。

「あ、あのっ…翔にいが目を覚まさなくて…」
『え…?』
「あのっ…誰にも…誰にも言わないで…来てもらえませんか…」

何が原因かなんて、わからない。
わからないけど、こんな状態の翔にいを、他の誰かに見せるのはなんか嫌だった。

なんでかわからない。
でも、まずい気がしたんだ。

それに…この痩せ方は異常で…
もしかして何かの病気なんじゃないかって…
不安でしょうがなかった。

『…わかった…すぐ行くから』

相葉先生は、すぐに了解してくれた。
今、出先だからちょっと時間がかかると告げて電話は切れた。

やがて、家の外で車の音が聞こえた。
スマホをみたら、あれから一時間程経っていた。

慌てて家の外まで出ると、家の前の広場に白いセダンが停まっていた。
そして、あの花壇の前に、相葉先生とみたことない男の人が立っていた。

「相葉先生!」

声を掛けると、深刻な顔をした相葉先生がこっちを見た。

「ああ…和也くん…」

もうひとりの男の人は、花壇にしゃがんで、枯れた花の残骸を手にとって見ている。

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