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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第1章 仄暗い奈落の底から -sequel -


「和也…」

思いに沈んでいたら、いつの間にか智が俺を見上げていた。

「欲しい…」
「うん…」

俺たちは…

「抱いて…」

翔ちゃんを、求めてる


いつからかわからないけど…俺と智は惹かれ合ってた。
それと同時に、翔ちゃんも…俺たちのこと思ってくれてるんじゃないかって…

俺も智も、そう思ってた。

いつでも俺たちを見守る、優しい目…


でも、俺たちは臆病で
前に踏み出すことなんてできなかった

この関係を壊すことになるんじゃないかって
だったら、一生このままでいいんじゃないかって

そう、思ってた

でも、二人でこのアパートで暮らすようになって…
一緒に飯を食って、一緒に寝て…

そんな生活してたら、いつの間にか手を握って

身体に触れて

キスしたら、止まれなかった


「キス、して…」

智の薄い唇が、近づいてくる。
柔らかく重なると、すぐに離れていった。

「智…」

すぐに智の腕が俺を抱きしめた。

「和也…」

不安で…いっぱいなんだ…智も…

「ん…大丈夫だよ…智…」
「うん…」

智の背中に腕を回すと、俺もぎゅっと抱きしめた。
そのままカーペットの床に押し倒される。

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