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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第6章 夏の終わり




目を開けると、青白い光の差す室内。
翔にいの部屋だ。

布団の上で俺は倒れてた。
なぜか翔にいの服を着てる。

体を起こすと、殴られたような頭痛。
思わず蹲って、その痛みを逃した。

やっと痛みが和らいで、今度はゆっくりと顔を上げた。
今が夕方なのか、朝なのか。
とにかく外は青白く薄暗い。

布団の傍らには、外国のっぽい壺みたいなのが転がってる。
それにゴム管みたいなのが繋がってて…その先には煙管みたいなものがついてるのが転がってた。

「これ…なに…?」

その壺の傍らには、缶のケースが落ちてて。
そこから翔にいの甘い匂いが漂ってた。

「翔…にい…?」

部屋の電気はついてなくて。
障子越しに入ってくる青白い光だけ。
翔にいの姿はどこにもなかった。

頭は少し痛かったけど、体は不思議に軽い。
立ち上がって、翔にいの部屋の襖を開けた。

廊下は真っ暗で、何も見えない。
ポツンポツンと足元灯が見えて、それを目で追っていくと、部屋から廊下に向かって白いシーツがはみ出てるのが見えた。

そっと、そのシーツの出ている部屋の前に立つ。

ここ…仏間だ

開いたままの襖の間から、中を覗く。
翔にいはそのシーツを纏って眠っていた。

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