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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第6章 夏の終わり





「…あ…?」

気がついたら、誰かに抱き上げられてる。

気を失っていたのか、何をしていたのか思い出せない。

「……?」

声が出ない。
体も熱でだるくて…動かすことができなかった。

甘い匂いがするから、翔にいかと思った。
でも、なんとか見上げてみたら…

あの花壇に居た男の人だった。

その人は、俺の顔を見ようともしない。

俺が寝てた座敷に入ると、そっと俺を布団に下ろした。


誰…?

この人誰なんだろう…


その人は、俺にタオルケットを掛けると、俺を見下ろした。
色が白くて、とても意志の強そうな目と眉を持ってる。

憂いを帯びた目で、じっと俺を見てる。

手が、俺の額に触れた。
思わず目を閉じると、その手はずっと俺の額に乗っかってる。

冷たくて…気持ちいい


いつの間にか眠ってしまったようで。
次に目が覚めたら、昼になってた。

台所から、なにか音がする。
あの人なのかな…

そう思ってたら、トレーをもった翔にいが座敷に入ってきた。

「和也。昼飯だぞ」
「…しょ…」

喉が痛くて、声が出なかった。

「あーあ…相当来てんな…」

トレイを畳に置くと、俺の顔を覗き込んで額に手を当てた。

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