第3章 デートをしよう
「お部屋は三階にございます。お食事は準備が出来次第ご用意いたします」
淡々と告げられ、鍵を受け取ったシヴァと三階へ向かう
わざわざ食事に大移動だなぁと思ったユーリだったが、三階に着いて驚いてしまう
廊下はあれど、ドアが一つあるだけなのだ
「シヴァ様…あの、なんかイメージしていた飲食店と違うのですが…」
「完全個室なだけだ。周りを気にせず食事ができる」
焦ったユーリとは対照的にシヴァはドアの鍵を開ける
そして中を覗いてユーリはまたしても驚いてしまった
部屋は三階まるごと一部屋となっており、カウンターと同じように赤くぼんやりと灯りがついていた
隅には滝を再現したオブジェがあり、細く水が落ちている
天井には大きなシャンデリアがキラキラと輝く
そして一番目を引いたのは中央最奥にあるベッドだ
大きく、二人が寝ても寝返りがうてそうだった
「シヴァ様…食事をするのに何故ベッドがあるのでしょう…」
恐る恐る見上げると、シヴァは本日一番の笑みを見せる
「決まっているだろ。ここではユーリもたっぷり味わうからだ」
「んんっ」
すぐさま抱きしめられ唇を塞がれる
唇を割った舌は熱を持ち、あっという間にユーリを翻弄した