第8章 これからの二人
「まいったな。まだ昼間だと言うのにお前を抱きたくなった」
「シヴァ様ったら。我慢してください。今はお医者様に止められてます」
「そうだったな」
そう言ってシヴァはユーリの大きいお腹を撫でる
出産予定は二週間後だ
「また家が賑やかになりますね」
「あぁ」
「次は男の子みたいですね」
「ならその次は女の子でもいいな」
真面目なシヴァの声音に、ユーリはくすっと笑ってしまう
「シヴァ様、何人の子供をつくるおつもりですか」
「そうだな…。考えてはいないが、多すぎても面倒を見きれないな。お前を愛する事が生き甲斐だが…いつかはまた避妊を考えるしかない、か」
ユーリは頬を染める
自分の家庭を持ち、愛する人と幸せな日々を過ごす事ができる
毎日幸せだと感じていた
「シヴァ様…」
ユーリはシヴァの首に腕を絡ませ、キスをする
そんなユーリの体を気遣うようにシヴァの腕がユーリを支えると、二人は何度も何度もキスをした
この幸せな日々は永遠に――――