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僕は女の子になりたい【R18】

第3章 デートをしよう



「…ここ、ですか?」


ユーリは目の前の建物を見上げる

賑やかな街から少しはずれたところにそれはあった

入り口に松明がパチパチと音を立てて燃えている

しかも入り口には男が二人、まるで衛兵のように立っていた


「気に入らないか」

「いえ、そんなことは!ただ、なんだか高そうだなぁ、と…」


明らかに他の建物とは造りが違う

建物の周りに植えられた植物でさえ、めったに見ない珍しいものばかりだ


「あぁ、ここはよく貴族が使うらしい。ディーンもよくレイラと来ると言っていた」

「そうなんですか…だとしたら、やはりお高いんじゃ…」

「ユーリが気にする必要はない。普段からあまり金を使う機会が無いからな。こういうところで使うものなんだろう」

「えっ…あっ、シヴァ様」


先に店に入ってしまったシヴァを追う

入り口の衛兵らしき人は素通りだった

それどころかシヴァに小さく頭を下げていたようにも見える


「いらっしゃいませ」


入り口を抜けると、そこはすぐにカウンターがあった

お香が焚かれているのか、やけに甘い香りがする

灯りは赤い布で囲われており、カウンターを赤くぼんやりと照らしていた

なんだか別世界に迷いこんだ雰囲気だった


「準備をいたします。少々お待ちください」


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