第3章 デートをしよう
「ほら、今日は晴れてるからこの色でも十分素敵だと思わない?」
レイラに着せて貰ったのは淡い黄色のワンピースだった
スカートがふわりと大きく広がっているが、腰のリボンがきゅっと絞められ、繊細さをしっかり強調している
「可愛いと思うけど…似合うかなぁ?」
目の前の鏡に写っているのは男の自分だった
ちょっと違和感がある気がしたが、レイラは満足そうに笑う
「やぁね、すっごい似合ってるわよ。今は胸がすかすかだけど。こんなに似合ってるんだから、当然女になったら完璧よ!」
「そ、そう?」
「もちろん。それに、ユーリのピンク色の髪が映えてとてもいいわ。シヴァ様もきっと喜ぶわよ」
「ほ、ほんと!?」
思わずレイラを振り向いてしまう
まるで犬のようだとレイラは内心苦笑したが、そんなユーリも可愛くて仕方ない
「さて、化粧も少ししましょ。女になって髪が伸びたら結ってあげるから」
「うん。ありがとう、レイラ」
少し前だったら化粧なんて絶対嫌だった
化粧したいと騒ぐレイラを何度も断ったのだ
しかし今では進んで受け入れている
それもこれもシヴァに可愛いと言われたくてやっているのだ
あー、早く午後にならないかなぁ
こんなにも女になることが待ち遠しい日は初めてだった