第1章 魔女の禁忌魔法
ディーンはシヴァの幼馴染みであり、第二部隊の隊長である
そのため、ユーリも十年前からの付き合いだ
「そうだ。レイラを呼ぶか?」
「あぁ、そうだな。ユーリに服を用意してくれると助かる」
ディーンの提案にシヴァが頷く
その提案にはユーリも跳び跳ねたいくらい嬉しかった
レイラはディーンの恋人だが、ユーリの友人でもあった
ユーリはなぜか女性の友人の方が多い
可愛いと愛でられるのが苦手なユーリだったが、レイラだけは唯一心を許せる友人である
ドアを開けてこそっとディーンを盗み見する
緑色の髪に、青い瞳が特徴的なディーンは、ユーリに気づくと小さく笑った
「出てきてはくれないのかい?」
「…ユーリ、何をしている」
「す、すみません!」
慌ててドアを閉めようとすると、足の長いディーンが近寄ってきてドアを押さえる
逆にドアを開け放たれてしまい、ドアノブを掴んでいたユーリは引っ張られるようにして控え室から出てしまった
「へぇ。本当に女の子だ。胸だけじゃない。髪が伸びるだけで印象が変わるね」
ディーンの青い瞳に見つめられ、ユーリはシヴァの後ろに隠れる