第3章 デートをしよう
それからしばらく談笑して、二人は満足そうに帰って行った
ユーリとしては恥ずかしくて少し疲れたような気もするが…
「シヴァ様、コーヒー淹れなおしますね」
先ほどのコーヒーは吹きこぼしてしまい手付かずのままだった
そのため午後の仕事前に一杯と思ったのだが
「…っ、シヴァ様?」
控え室に入った途端、不意に後ろから抱きしめられ、硬直する
シヴァの腕がお腹をおさえ、反対の手はユーリの長い髪を避けると、完全に無防備な状態となった
首にキスをされ、ユーリの体がピクンと反応する
それに満足したのか、シヴァが小さく笑うのがわかった
「シヴァ様…あの、ここじゃ…ダメです」
「わかっている。いつ人が来るかわからないからな」
「な、なら…っ!」
ちゅっと音を立ててキスをされ、耳まで攻められているようだった
チクンとした痛みと共に吸われれば、ユーリはとろけてしまいそうになる
「シヴァ様…ダメ…です」
「わかっているが、しょうがないだろ」
シヴァはユーリを振り向かせると、潤んだ瞳を覗きこむ
そして唇を重ねた
「んんっ…あっ…」
「そんな声を出すな」
「んっ…」
カチャッと音がして、ユーリはシヴァが鍵をかけたのだと認識する
それと同時に火が点いたみたいに体が熱くなった