第1章 魔女の禁忌魔法
「えっ?」
何が起きたのかわからず胸を見下ろす
苦しさは緩和されていたが
そこにはシャツの隙間から見える谷間ができていた
「え…えーーーーー!?」
「なっ…どういうことだ…!?」
胸が膨らんでいたのだ
しかも体の変化はそれだけではない
ピンク色の髪が腰まで一気に伸びる
そんな自分が怖くて思わずシヴァに抱きついていた
「シヴァ様っ!!」
「ちょ、待て!」
「僕、どうしちゃったんですかぁぁ!?」
「落ち着けって!一旦離れろ」
べりっと引き剥がされ、涙目でユーリはシヴァを見上げる
拒否されたような気がして傷ついた
しかし、今はそれどころではない
「僕…ひょっとして…」
窓に写る自分を見ると、そこには紛れもない女の子がいた
今にもこぼれ落ちそうな胸のせいで、一気に肩が重くなった気がする
「女の子に…なっちゃったんでしょうか?」
そっと胸に手を当てる
柔らかい感触に混乱した
「…さっきの魔女の仕業か…」
シヴァはおでこに手を当て、ため息をつく
「え、でも…僕、男になる魔法を使われたんじゃ…」
「魔女は性転換って言っていただろ。つまり、お前は魔女のせいで女になったってことだ」
「……そ、そんなぁ!?」
自分の状況にユーリは発狂したい気持ちだった