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僕は女の子になりたい【R18】

第1章 魔女の禁忌魔法



光が収まり目を開けると、魔女は姿を消していた


「くそっ。逃げられたか。探せ!遠くには行っていないはずだ!」

「はっ!」


騎士二人は急いで部屋から出ていく

残されたユーリはポカーンとしていた


「ユーリ、大丈夫か?」


目の前に立ったシヴァが心配そうにユーリを見下ろす

こんな時なのに心配してくれたのが嬉しいなんて不謹慎だろう

絶対口には出せない


「大丈夫です。あの魔女、僕を女だと勘違いして男に変えようとしたんですよね。だから失敗したんだと思います。僕、もともと男ですし…」

「そうか…」

「それより、そろそろお昼ですよね。今日もこの政務室で食べられますか?」

「あぁ…」


まだ心配そうにしているシヴァにユーリは笑ってみせる

魔女の魔法が効いて、たくましい男になったらいいのにと頭の片隅で考えながらユーリは時計を確認する

そろそろ食堂に昼食が用意されている頃だろう


「じゃぁ食事を取ってき…」


そう言ったところで言葉は続かなかった

一瞬にして胸が苦しくなったのだ


「…ユーリ?」

「すみません…なんか…くるし…」

「どうした!?」


シヴァが慌ててユーリの肩を掴む

立っていられず、その場に膝をつく

苦しい胸を押さえると、そこに異常が見られた

ボタンが三つ、飛んだのだ


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