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僕は女の子になりたい【R18】

第2章 魔女の逃亡



その後、第一部隊の知った顔を見つけ、シヴァの居場所を聞き出すと、ちょうど地下牢へ続く入り口で彼の姿を発見する


「シヴァ様」


ちょっと緊張しながら声をかけると、こちらを向いたシヴァはあからさまに迷惑そうな顔をした


「……控え室にいろと言ったはずだが?」


ピリッとした空気に周りにいた第一部隊のメンバーや、地下牢への入り口に立つ衛兵が怯み上がる

もちろんユーリも今すぐ逃げ出したい衝動に駆られたが、レイラにがっちり腕を掴まれ、逃げる事は叶わなかった


「やぁね、怒らないでくださいよシヴァ様。大丈夫ですって。私が一緒なんですから」


その場の空気に似つかわしくないレイラの明るい声がやけに響く

にっこり笑っているのはレイラだけだ


「何故お前が一緒で俺が安心すると?」

「ふふっ。わかっていて聞かないで下さい。そんなに心配ならピアスのひとつでもユーリにあげたらどうですか」


ね?と言ってレイラは自分のピアスを指差す

レイラはいつも同じピアスをしていた

親指の爪程のプレートがぶら下がった金色のピアスだ

ユーリはまたしても疑問が浮かぶ

何故シヴァにピアスを勧めるのか、と

しかし今はそれよりも気になる事があった


「シヴァ様。今から魔女に会われるのですか?もしそうなら私も…」

「いや、魔女は脱走した」


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