第2章 魔女の逃亡
どう説明したらいいかわからず、ユーリは男の時の感情と、女になった時の感情について説明する
「えっと、つまり。今は女だからシヴァ様が好きってことよね?」
「う、うん…」
「そうよね。体を許しちゃうくらいだしね。でも、シヴァ様は…」
「いいの。僕は好きって伝えたけど…シヴァ様は何も言ってくれなかった。それが答えなんだよ…」
「…ユーリ」
はっきり言って今は性別が不安定だ
そんな中、優しくしてくれるだけで十分だった
「ユーリ。とりあえずさ、僕って言うの止めない?私にしましょ」
「私…?」
「そう。ユーリが女の姿でも、僕って言われると、ユーリは本当は男の子なんだって現実を突きつけられた気分になるわけよ」
「はぁ…」
「だから女である間は、しっかり女として愛して貰えばいいんじゃない?」
「愛してだなんて…」
あり得ない!とユーリは首を横に振る
「まぁ、シヴァ様はユーリが男でも女でも大好きなのは間違いないのよね…」
「えっ、なんか言った?」
「なーんにも。さぁ、着替えの続きよ!」
レイラにはぐらかされつつも、着々と着替えが進んでいく
昨日よりもぴったりな服に、ユーリはただ感心するのだった