第1章 魔女の禁忌魔法
シヴァの目がわずかに見開かれる
掴んだ手も一瞬ピクリと震えたが、それに気づかないほどユーリも震えていた
沈黙が永遠のように長く感じ、ユーリは慌てて説明を付け足すように口を開いていた
「あ、あの…違うんです!いつもそういうことを考えている訳じゃないんです。今日はその…体が女になってしまったせいで…シヴァ様を純粋に憧れていた気持ちが何だかその…おかしくなってしまったと言いますか…」
しーんと静けさが耳に痛い
やっぱり言わなければよかった、と後悔してももう遅い
「や、やっぱり何でもないです!忘れてください!おやすみなさい!!」
逃げるように部屋を飛び出そうとするも、ドアが開かない
慌ててドアノブをガチャガチャと回すも、不意に影が落ち、驚いて振り向く
シヴァにドアを押さえられていたことに気づき、混乱したユーリは固まっていた
「シ…シヴァ様…?」
ユーリを見下ろす瞳がわずかに揺れている気がした
ちらりと時計を確認すると
針がカチっと動き、今日の終わりを告げる
「ユーリ」
「はっ、はいっ!」
声が裏返ってしまい、恥ずかしさが増加した
しかし、シヴァの手が頬に触れ、思考が停止する