第8章 これからの二人
「ユーリ、愛してる」
不意に抱きしめられ、またしても満たされる
「私も愛しています、シヴァ様」
何度でも伝えたい思いは膨れ上がるばかりだ
キスをして見つめ合えば、笑みが溢れる
今、世界で一番幸せだと叫んでいいくらいだ
「今夜も裏庭は大盛況のようだな」
ちらっとシヴァが裏庭への入り口に視線をやる
つられてユーリもそちらを見ると、カップルが消えていくところだった
「懐かしいな。月明かりに照らされながら喘ぐユーリは非常に可愛かった記憶がある」
「なっ…何を言っているんですか!」
ぼっと顔が赤くなる
ユーリだってもちろん忘れていないが、それをここで言うのは恥ずかしい
「安心しろ。主役には特別に部屋が用意されている」
「シヴァ様…お疲れではありませんか?」
「何を言う。正式に夫婦となった今夜から、思いっきりお前を抱けるのだ。考えただけで元気になる」
腰を抱き寄せられると、お腹に何かが当たる
コルセットをしててもわかるソレは…
「もう、シヴァ様ったら。せっかくの雰囲気が台無しです」
「仕方ないだろ。これ以上我慢できん。行くぞ」
シヴァはユーリを横抱きにすると、来賓客に挨拶をして会場を後にした
そして用意されていたらしい部屋へとすべりこむ