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僕は女の子になりたい【R18】

第7章 奇跡はすぐに



もやもやとした考えは消えないままでいると、外からバタバタと足音が聞こえ、医務室のドアが勢いよく開けられる音がする


「これ!医務室では静かにせんか!」


サボナの声も聞こえたが、足音の主は一直線にユーリのいるベッドへ向かい、今度は勢いよくカーテンが開けられる

目の前に現れたのはシヴァだった


「シヴァ…様…?」


その髪はわずかに乱れ、急いで来てくれた事を物語っていた


「あの…シヴァさ…わわっ」


急に抱きしめられ、ユーリは言葉を失う

シヴァの腕の力がいつもより強くて呼吸すら苦しいくらいだ

シヴァに何と説明したらいいか答えは出ていなかった

そんな戸惑うユーリにゆっくり体を離したシヴァは呟く


「看護師から話は聞いた。体調は大丈夫か」

「…………はい」


なんだ、聞いてしまったのか…

ユーリは胸が苦しくなる

確かに自分では説明が無理だったかもしれない

それでも、まだシヴァに知られたくなかったと思うのだ

そう、それも理由はただひとつ

シヴァに期待され、その後にがっかりされたくない

それだけだ…


「ユーリ…」


だが、見つめたシヴァの瞳には期待なんてなかった

ただただユーリを心配している様にしか見えない

そんなシヴァにユーリは胸が締め付けられる思いだった


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