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僕は女の子になりたい【R18】

第1章 魔女の禁忌魔法



「ほら、お前の荷物だ」

「ありがとうございます」


制服の他に、鍵もある

これが無ければ自分の部屋に入ることができないところだった


「今日は災難だったな」


ぽん、と頭に手を乗せられ、心臓が跳ねる


…ずるい、そんな不意打ち


どうやらドキドキしているのは自分だけらしい

それが何だか悔しかった


「ちょっとびっくりしましたけど、僕は大丈夫です」

「そういえば、今日はお前の誕生日だったな」

「覚えててくれたんですか!?」


ぱぁっと笑顔になる

時計を確認するとあと数分で今日が終わってしまうところだった


「毎年騒いでいるから忘れられん。にしても、今年は珍しく騒がなかったな」

「それは…もう十五にもなるので…」


いい加減誕生日で騒ぐなんて子供っぽいかなと考えていたのだ

それでも、こうして誕生日を覚えててもらえるなんて嬉しい


「なんだ。何かプレゼントでも用意すればよかったか?」


シヴァはちょっと意地悪な笑みを浮かべる

めったに表情を変えないシヴァの貴重な笑顔だ

それだけでも特別な気がした


「プレゼントなんて…でも、シヴァ様からいただけるなら何でも嬉しいです」


ドキドキと高鳴る鼓動

シヴァを見上げる瞳は、本人が意図せずとも潤んでいた


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